「パンチング加工をしたら板が反ってしまった」「溶接をしたら熱で板が反ってしまった」などの理由で、ロール曲げで平らにできないかという問い合わせをいただくことがあります。
残念ながらこれらの反り/歪み修正をロール曲げで行うことはできません。
パンチングや溶接で反ってしまった板は、極端に言えば下図のような変形をしています。
理屈では、凸になっている箇所を押せば平らに近づいていくはずです。しかし、ロール曲げはシリンダーで押す機械なので、”1点だけ”を押すことができません。つまり凸になっている箇所以外も一緒に押してしまうことになってしまうので、平らにすることは不可能です。
なお、上図のように変形してしまったということは、平らな時と比べて表面積が変わっています。体積は変わらないはずですので、おそらくその分だけ板厚が薄くなっているのだと推測されます。(麺の生地を棒で延ばすようなイメージです。)したがって、仮にロール曲げ以外の方法(例えば製缶プレス)で平らにできたとしても、元の板よりサイズが大きくて板厚が薄くなっていることは想定しておいた方が良さそうです。
0 件のコメント:
コメントを投稿