明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり誠にありがとうございました。
本年も何卒よろしくお願いいたします。
(株)山十佐野製作所のブログです。 静岡県富士市を中心に、富士宮市、沼津市、静岡市、そして神奈川県や東京都、さらには全国のお客様にタンクやパイプを始めとするロール曲げ・製缶加工品を提供しています。 Twitterアカウント @yamajusano
板が厚過ぎると機械の力が足りなくて曲げられなくなるのはイメージしやすいと思いますが、逆に板が薄過ぎてもロール曲げできません。
メーカーの演算ソフトでは、
「荷重不足[トップロールがスリップする恐れがあります]」
というエラーメッセージが表示されます。
このような場合、もし設計変更可能であれば、板厚を厚くする提案をさせていただいております。
ロール曲げの可否は機械のスペックによって決まってしまうため、所有する機械によって加工可能範囲が制限されてご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承の程お願いいたします。
なお、弊社のロール曲げ可否自動判定ページではご希望の板厚でのロール曲げ加工が可能かどうかを簡単に判定することができます。ぜひご活用いただけますと幸いです。
金属は曲げた時にバネのように元に戻ろうとするスプリングバックという現象が起こります。(詳しくはロール曲げのスプリングバックをご参照ください。)
この度、弊社の経営革新計画が承認されました。今回で通算3度目の承認となります。
計画の内容は商工会のウェブサイトで紹介していただいております。
プラント現物を元に設計データを作成するリバースエンジニアリングの開始
なお、余談ではありますが静岡県知事選挙期間中だったため職務代行者の副知事による承認という珍しい承認書でした。
コンベアスクリュー等の羽根をロール曲げ加工できるかという問い合わせをよくいただきます。残念ながらスクリュー羽根曲げはロール曲げでは加工できません。
ただ、地元にスクリュー羽根曲げを得意としている協力業者があります。
こちらは以前に加工していただいた時の写真です。
薄いものや小さいものはオンラインで注文できるサイトもあると思いますが、それらで対応できないような形状でもしお困りの際にはお問い合わせいただけますと幸いです。
「パンチング加工をしたら板が反ってしまった」「溶接をしたら熱で板が反ってしまった」などの理由で、ロール曲げで平らにできないかという問い合わせをいただくことがあります。
残念ながらこれらの反り/歪み修正をロール曲げで行うことはできません。
パンチングや溶接で反ってしまった板は、極端に言えば下図のような変形をしています。
理屈では、凸になっている箇所を押せば平らに近づいていくはずです。しかし、ロール曲げはシリンダーで押す機械なので、”1点だけ”を押すことができません。つまり凸になっている箇所以外も一緒に押してしまうことになってしまうので、平らにすることは不可能です。
なお、上図のように変形してしまったということは、平らな時と比べて表面積が変わっています。体積は変わらないはずですので、おそらくその分だけ板厚が薄くなっているのだと推測されます。(麺の生地を棒で延ばすようなイメージです。)したがって、仮にロール曲げ以外の方法(例えば製缶プレス)で平らにできたとしても、元の板よりサイズが大きくて板厚が薄くなっていることは想定しておいた方が良さそうです。