2024年7月10日水曜日

直径が小さ過ぎてロール曲げできない

 ロール曲げが不可能となる条件はいくつかありますが、そのうちの1つが「直径が小さ過ぎてロール曲げできない」です。

 弊社ではサイズ違いのベンディングロールを6台所有しております。小さな機械は直径が小さい円筒が曲げられる代わりに力が弱いので厚い板が曲げられなかったり、逆に大きな機械は力は強くて厚い板が曲げられる代わりに小さい直径に曲げられなかったりするため、製品形状によって使い分けています。



 当然ながらトップロールより小さい直径には曲げることができません。

 
 なお、弊社のロール曲げ可否自動判定ページでは、ご希望の寸法のロール曲げ加工が可能かどうかを簡単に判定することができますので、ご活用いただけますと幸いです。





板が短過ぎてロール曲げできない

 ロール曲げが不可能となる条件はいくつかありますが、そのうちの1つが「板が短過ぎてロール曲げできない」です。

 弊社ではサイズ違いのベンディングロールを6台所有しております。小さな機械は直径が小さい円筒が曲げられる代わりに力が弱いので厚い板が曲げられなかったり、逆に大きな機械は力は強くて厚い板が曲げられる代わりに小さい直径に曲げられなかったりするため、製品形状によって使い分けています。

 3本ロールは以下の写真のように上に1本と下に2本のシリンダーで構成されます。上のシリンダーはトップロール、下のシリンダーはボトムロールです。これらのシリンダーの直径や、2本のボトムロールの間隔は各機械によって違います。


 さて、板が短過ぎると、下図のようにボトムロールに板が”架からない”状態になってしまいます。そうなりますと板が落ちてしまって曲げることができません。

 このような場合には、板を長く伸ばした状態で曲げて、後で切断することを提案しております。


ただし、製品によってはこのような方法をとるのが難しい形状であることもあり得るため、そのような場合には短い板のまま協力業者のプレスブレーキで曲げてもらうことを提案しております。
 なお、弊社のロール曲げ可否自動判定ページでは、板が短過ぎないかどうかも含めてロール曲げできるかどうかを簡単に判定することができますので、ご活用いただけますと幸いです。


機械の力が足りなくてロール曲げできない

 ロール曲げが不可能となる条件はいくつかありますが、そのうちの1つが「機械の力が足りなくてロール曲げできない」です。

 弊社ではサイズ違いのベンディングロールを6台所有しております。小さな機械は直径が小さい円筒が曲げられる代わりに力が弱いので厚い板が曲げられなかったり、逆に大きな機械は力は強くて厚い板が曲げられる代わりに小さい直径に曲げられなかったりするため、製品形状によって使い分けています。

 ロール曲げに必要な力はプレスブレーキで曲げる時に必要な力と同じように考えることができます。

詳しくは『「端だけ曲がらない」のはなぜ? ロール曲げに必要な力とは」』で説明していますが、パラメータは以下の4つです。

①板の降伏点

②板厚

③板幅

④曲げ径

 これらの組み合わせによって、機械の力が足りるかどうかが決まります。また、弊社のロール曲げ可否自動判定ページを使えば、ご希望のサイズを弊社でロール曲げできるか簡単に判定することができますので、ご活用いただけますと幸いです。

 もしご希望の形状に曲げられない場合には、①降伏点の低い材質に変える、②板厚を薄くする、③板幅を狭くする、④曲げ径を大きくする、を行うと曲げられるようになる可能性があります。設計上、①材質や②板厚、④曲げ径を変更できることはあまり多くありませんので、現実的には③の板幅変更、つまり幅の分割を提案することがほとんどです。どうしても板の分割ができない場合には、協力業者のプレスブレーキによる曲げ加工を提案させていただいております。

板の幅が広過ぎてロール曲げできない

  ロール曲げが不可能となる条件はいくつかありますが、そのうちの1つが「板の幅が広過ぎてロール曲げできない」です。

 弊社ではサイズ違いのベンディングロールを6台所有しております。小さな機械は直径が小さい円筒が曲げられる代わりに力が弱いので厚い板が曲げられなかったり、逆に大きな機械は力は強くて厚い板が曲げられる代わりに小さい直径に曲げられなかったりするため、製品形状によって使い分けています。

 各機械のサイズは決まってしまっておりますので、機械より幅の広い板は曲げられません。


 このような場合には、幅を分割することや、協力業者のプレスブレーキで曲げてもらうことを提案しております。なお、弊社のロール曲げ可否自動判定ページを使うと、ご希望のサイズを弊社でロール曲げできるか簡単に判定することができますので、ご活用いただけますと幸いです。

2024年6月18日火曜日

ロール曲げ時の反りについて

 ロール曲げ加工を行うと板に反りが生じることがあります。書籍『塑性加工』によると、これは板厚が板幅の1/10より小さい時に発生する物理的な現象です。

朝倉健二『塑性加工』(共立出版株式会社)P99より

 ロール曲げ時の反りは塑性加工による物理的現象であり、加工の仕方で防げるものではありません。したがって旋盤前の素管を作るための厚板曲げの時には特に注意が必要です。下図をご覧ください。

 一般的にこのリング形状の外径は板の端部であるΦA寸法で計測します。しかし、板に反りが発生していると、板幅の中央付近のΦBはΦAよりも小さくなっているはずです。そうなると、このリングの外面を旋盤で削って最終形状に仕上げようとした時に、「板幅の両端付近では削り代が足りるが、板幅の中央付近では足りない」ということが起こり得ます。このように、板幅/板厚の値が10より小さい時には反りも考慮して多めに削り代をみておくことが必要です。



 最後に、以前にチタンの板を曲げた時の写真を紹介します。


 板厚に対して板幅が十分大きいにも関わらず、板幅の中央付近に向かって大きく反ってしまっているのがご覧いただけると思います。これはおそらくチタンの激しいスプリングバックが影響していると考えられます。このように特殊な材質の時にも反りを考慮した設計が必要です。

2024年6月6日木曜日

3Dスキャンx製缶板金の取り組み事例

  弊社で近年取り組んでいる3Dスキャンx製缶板金の取組みが事例として紹介されました。

Artec Leo・Rayで焼却炉のサイクロンをリバースエンジニアリング|導入事例|Artec(アーテック)-ハンディ型3Dスキャナー | Artec正規代理店 (datadesign.co.jp)

 山十佐野製作所は今後も3Dとロール曲げを中心とした製缶板金技術で世の中に貢献していきます。


2024年3月30日土曜日

丸棒はロール曲げで曲がりますか?

「 丸棒はロール曲げで曲がりますか?」というのもよくあるお問い合わせの一つです。

ロール曲げでも加工可能ですが、ねじれが出てしまうのは防げないため要求精度によります。

以下、図で説明していきます。

3本ロールでも丸棒を板と同じように曲げることはできます。

ここで、丸棒とボトムロールが接しているところを断面図で見てみます。

板と違い、丸棒の断面は円ですので、ボトムロールと接しているのが”点”でしかありません。

接地面積が小さいので摩擦が少なく、曲げている最中にアッチへ行ったりコッチへ行ったり、ずれながら曲がってしまいます。これがねじれの原因です。

(※余談:板曲げの場合はボトムロールと”面”で接しますが、板幅が狭くなるほど設置面積が小さくなるため同様にねじれやすくなります。)

以上のような背景があり、弊社では「多少ねじれていても製品状問題ない」「ねじれは製缶溶接の腕で矯正できるのでノークレーム」といった場合のみお引き受けさせていただいております。

何卒ご了承の程お願いいたします。