2023年7月1日土曜日

ロール曲げ可否自動判定APIの無償公開

山十佐野製作所のロール曲げ可否自動判定で使用しているAPIを無償公開いたします。

認証について

APIの認証にはGoogle Firebaseを使っています。

最初にhttps://yamaju-api.de.r.appspot.com/にアクセスしてAPIアカウントを作成し、APIキーを取得してください。

APIの使用方法

https://yamaju-api.de.r.appspot.com/v1/plbend にGETリクエストを送信することで利用することができます。

パラメータ

ys: yield strength / 降伏点・0.2%耐力

ベンディングロール機械メーカーから提供された値を使用しています。

製鉄メーカーの仕様書の機械的性質とは異なりますのでご注意ください。

今のところサポートしているのは以下の値です。(アルファベット順)

A1050255
A5052294
A5083294
C1020255
C1100255
C2801412
HITEN590637
HITEN780872
HITEN980872
S-TEN1255
S-TEN2352
S45C392
S50C415
SA-387 Gr11 CL2552
SB410343
SB450372
SB450M392
SB480392
SB480M411
SGV410343
SGV450372
SGV480392
SLA235A275
SLA325352
SLA360392
SLA410450
SM400323
SM490392
SM490Y412
SM520412
SM520C412
SM570510
SMA400323
SMA490392
SMA570510
SPHC294
SPV235255
SPV315352
SPV355392
SPV410450
SPV450490
SPV490540
SS330255
SS400255
SS490343
SS540431
SUS304294
SUS310S294
SUS316314
SUS316L268
SUS329J3L659
SUS329J4L645
SUS444441
TP270255
TP340314
WEL-TEN590RE637

t: thickness / 板厚

サポートされている板厚は以下の通りです。

1.6
2
2.3
2.5
3
3.2
4
4.5
5
6
8
9
10
12
14
15
16
18
19
20
22
25
28
30
32
35
36
38
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100

h: height / 高さ(円筒の長さ)

高さ(円筒の長さ)を正の整数で指定してください。(弊社で一番大きな機械の幅が3mなので、それ以上の値を入れても不可の判定しか出ません。)

d: diameter / 直径(内径Φ)

曲げ径を正の整数で指定してください。

a: angle / 曲げ角度

R曲げを判定したい場合、曲げ角度を0 < a < 360で指定してください。

(例えば半円曲げの場合は180)

円筒曲げ(1周)の場合は省略してください。

scf: spring back coefficient / スプリングバック係数

スプリングバックが激しい材質の時に任意で0 < scf < 1の値を指定してください。

例えば弊社ではチタンの場合に0.6と指定しています。

key: API Key

取得したAPI Keyを指定してください。

API Keyを忘れてしまった場合はhttps://yamaju-api.de.r.appspot.com/にログインして確認できます。

返り値

5種類の機械での可否判定がJSON配列として返ってきます。

1台ごとに、端曲げができるか、余長付きなら曲げられるか、幅が広過ぎないか、弧長が短過ぎないか、がtrueかfalseで示されています。機械の順番は以下の通りです。

1台目:MP230-2230

2台目:MJ25-0315

3台目:MP230NC-6005S

4台目:MP100-1130

5台目:MJ30TNC-0525

APIの使用例

例えば

SS400 t4.5 内Φ500 高さ800 のロール曲げ可否を調べたい場合は、

https://yamaju-api.de.r.appspot.com/v1/plbend?ys=255&t=4.5&d=500&h=800&a=&scf=1&key=[取得したAPI Key]

にリクエストを送ると、

[[false,false,false,false],[false,true,false,false],[false,false,true,false],[true,true,false,false],[true,true,false,false]]

という値が返ってきます。これは、

1台目:MP230-2230

端曲げ×、余長付き曲げ×、幅は大丈夫、弧長も大丈夫 → 不可

2台目:MJ25-0315

端曲げ×、余長付き曲げ〇、幅は大丈夫、弧長も大丈夫 → 余長付きなら可

3台目:MP230NC-6005S

端曲げ×、余長付き曲げ×、幅が広過ぎて機械に入らない、弧長は大丈夫 → 不可

4台目:MP100-1130

端曲げ〇、余長付き曲げ〇、幅は大丈夫、弧長も大丈夫 → 可

5台目:MJ30TNC-0525

端曲げ〇、余長付き曲げ〇、幅は大丈夫、弧長も大丈夫 → 可

という判定です。

最後に

元々は町工場が自社サイト用に片手間で作ったものですので、至らない点が多々あるかとは思いますが、無償公開ということでご理解いただけますと幸いです。

人手不足の時代となり、設計や見積りにますます自動化が求められると考えています。そのような中で、ロール曲げに関する効率化の一助となればと思い、無償公開に至りました。使用方法で不明な点があればお問い合わせいただけますと幸いです。


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